ちょっと整理……。
ジャンル:学園サバイバルホラー
今になってようやく分かったことがあります。それは無料マンガアプリである「マンガup!」にはオリジナルの作品がないということです……。
ここに連載されている作品のほとんどがどこかの雑誌で連載しているものだったり、オリジナル作品と書かれていても原作が小説として存在しているものばかりでした。WEB漫画限定で今まではやってきたのですが、純粋なWEB漫画は案外ないのかもしれません。
今回の作品も既に単行本が発売されており、お話も完結しているとのことでした。
そうならばWEBでちまちまと読むより単行本を借りるか買うかして読んだ方がよさそうです。(-_-;)
とりあえず今は完全オリジナルのWEB漫画に限定したい思います。
”サイコミ”は基本オリジナル作品ばかりなので、しばらくはサイコミの作品を書いていきたいと思います。
あと、最近このブログへのアクセス数が伸びてきており少し驚いております。
こんな殴り書きのようなブログきっと読んでも楽しくないだろうと思います……。
しかし、誰かに見てもらえているというのはとても嬉しいです。モチベーションも上がります。
漫画の紹介といいながら全く紹介する気のないブログですが、これからもよろしくお願いします(-_-;)(^▽^)/
第22回 「あなたは私におとされたい」
「あなたは私におとされたい」
原作:宮口ジュン 作画:梅涼
ストーリー構成:★★★★✩ 作画:★★★★✩
キャラクターの個性:★★★✩✩
ジャンル:ヒューマンドラマ
10年前、同じ会社で働く女性と結婚した主人公は夫婦が希薄な関係になりつつあることに少しの焦りを感じていた。そんななか、新入社員として立花ノアが入り、その容姿端麗さに周りは浮足立っていた。
彼女によって夫婦の人生を焼き尽くされることも知らずにーー。
ゼッタイに不倫しない男×ゼッタイに不倫させる女の攻防戦が今始まる。
一話目は36ページで構成されており、最後のページの次回への引きが上手だなと感じた。また、画力が高く、作画が物語とマッチしていてとても読みやすかった。
ヒューマンドラマということもあってか、セリフやストーリーの進行速度はBL漫画的なものを感じた。
視点は主人公である相澤で、男目線。しかし、一人称漫画特有の振り返りPVのようなものは感じなかった。(ああなるのは異世界ものだけかもしれない)
一マンガ作品として、今後の展開が非常に気になる作品であった。
サイコミから読めます。
にしてもやはり、あらすじが書きやすい作品は物語の目的がはっきりしている場合が多く、内容にも軸が通っていて読みやすいものが多い。
あらすじを書くときに、それが"一話のあらすじになってしまうような作品”は、読者に最も強調させたい部分がない、つまり物語の軸となる目的が存在しないから起こるのではないだろうか。
そしてそういった作品は大体つまらないことが多い。しかし、目的が明快な場合であっても面白くない作品はあるのだが。
この辺のあいまいな部分をいつか言語化できるようになりたい。
まだ検証中だが、そんな風に思う。
第21回 「聖女のはずが、どうやら乗っ取られました」
「聖女のはずが、どうやら乗っ取られました」
原作:吉高花 漫画:じさま キャラクター原案:稿
ストーリー展開:★★★✩✩ キャラクターの個性:★★✩✩✩
家で乙女ゲームをしていた主人公の携帯画面に突然映し出された
「助けてくれませんか?」の文字。
驚くのも束の間、目の前が激しい光に包まれたかと思うと、そこは先程までプレイしていたゲームの世界で、主人公は重要キャラである「先読みの聖女」として召喚されていた。
しかし共に召喚された人物により「先読みの聖女」の座を奪われ、国境付近へと連れて行かれた主人公はそこでひっそりと生きていくことを決意するが、ゲームのシナリオ通りに行くとこの地は崩壊することに気づく。
この世界で生き延びるため、シナリオを変えることを決意する。
マンガup!のオリジナル作品はほぼ、小説が原作でそれをコミカライズしているために、そもそも漫画としてストーリーが作られておらず、また一人称で進んでいく物語を漫画にした場合、主人公以外にもキャラクターがいるはずなのにまるでそれが存在していないみたいに影・個性が薄くなる。
この作品も同様、主人公以外のキャラの魅力があまり発揮されていない。
その原因として、まずキャラ同士の会話が少なく、テンプレ感があった。
線の部分が全然足りない。会話が足りない。
そしてこのあるある設定だが、突然現れたヒメというキャラと主人公との関係性がプロローグみたいただの説明で終わっているからそいつがどれだけやばいやつなのか理解しにくい。そのためこのキャラの普段のシーンを見せる部分が必要だと思う。そして主人公との因縁関係をより深いものにすれば、もっと面白くなる。
物語が、ヒメと主人公とのバトル、どちらがこの国を救えるのかとか、聖女ポジを奪還するんだとかという分かりやすい目的ができる。こっちのが私は面白いと思う。
小説ではそのようになっているのかもしれないが、コミックでは伝わらなかった。
今度小説も買ってみようと思う。
第18・19回 「86-エイティシックスーラン・スルー・ザ・バトルフロント」「エンドロールバック」
今回は二作品同士に紹介&批評していきたいと思います。
「86-エイティシックスーラン・スルー・ザ・バトルフロント」
原作:安里アサト(株式会社KADOKAWA/電撃文庫)
キャラクターデザイン:しらび
作画:山崎博也
メカニックデザイン:I-IV
ストーリー構成:★★★✩✩ キャラクター個性:★★✩✩✩
引き込まれる感:★★✩✩✩ 作画:★★★★✩
主人公シンエイ・ノウゼンは”エイティシックス”と呼ばれる、かつてサンマグノリア共和国に住んでいた有色種の人間として、自動殺戮兵器である”レギオン”と戦うことを強制されていた。多くの犠牲者が出る中生き残った主人公シンは、共和国を捨て隣に位置する国へ行き、再びレギオンと戦っていた。
前回と同様、原作が小説ということもあり、世界観はしっかりと作りこまれているという印象を受けた。しかし、物語は小説を読了済みの人向けとなっており、物語の説明無しで始まったため、いきなり未開の地に突っ込まれた感が否めなかった。
小説では文字で補っていた部分を絵で表現するというのは簡単ではないだろう。しかも今回は機械がベースとなっているため余計にハードルは上がる。しかしそういったことを抜きにしても、あまりに説明がなされていないがために折角の作りこんだ世界観を台無しにしてしまっていたのが本当に残念であった。
原作通りに漫画を進めるのは無理があると分かっているのであれば、コミカライズに合わせて脚本を書き直して頂くなどの工夫を行った方が良いと感じた。それが無理なのであれば世界観の説明回を設けるなどして、読者により物語を理解してもらうなどしてほしかった。
「エンドロールバック」
原作:貫徹
作画:中里はるな
ジャンル:サスペンス推理
ストーリー構成:★★✩✩✩ キャラクターの個性:★✩✩✩✩
引き込まれる感:✩✩✩✩✩ 作画:★★★✩✩
サラリーマンとして働いていた主人公‟間宮朝春”は、自殺によって突然この世を去った妹の死によって失意に暮れていた。
そんななか、彼の目の前に現れた”謎の天使”に「犯人を殺せば妹を生き返らせてやる」と告げられた朝春は、犯人に復讐をし妹を生き返らせることを決意する。
三話ほど読んでみたが、あまり面白いとは言えなかった。その理由としてまず、主人公の行動があげられる。後先考えず、突発的な行動が多いため、主人公に魅力を感じることが出来ず感情移入することが出来なかった。
また、犯人ではない人を誤って殺すと寿命が10年縮むそうだがこれは長すぎる。平均寿命が80だとして教師として生まれ変わった朝春の年齢を25ほどだと仮定すると、約五回しか間違えられない。これではホラーサスペンスとしてはつまらないし分かりにくい。
回数制限を設けるのだとしたら、5回間違えたらゲームオーバーで朝春も妹も死にます、とした方が緊張感もでるし分かりやすくていいと思う。
加えて朝春に与えられたスキルだが、選択肢が多すぎたことに違和感を感じた。
あとはただ単純に展開が雑で物語に入り込めなかった。
無駄のように思えて無駄ではない日常会話の仕方をもっと学んだ方がいいのかもしれない……。
どちらも「マンガup!」に連載中です。
第17回 「失格紋の最強賢者 ~世界最強の賢者が更に強くなるために転生しました~」
「失格紋の最強賢者 ~世界最強の賢者が更に強くなるために転生しました~」
原作:進行諸島 キャラクター原案:風花風花
作画:肝匠&ヒョウコウ(Friendly LAND)
ストーリー構成:★★✩✩✩ キャラクターの個性:★★✩✩✩
続きが読みたくなる感:★★★✩✩ 作画:★★✩✩✩
”世界最強の魔法使い”である主人公の暮らす世界では、手の甲に記された四段階からなる紋章によって魔法による戦闘能力が決定されており、主人公はその中でも一番下級の‟失格紋”とされる第一紋をその手に宿していた。
しかし、世界最強と謳われる龍よりも強い魔物が存在するという‟宇宙”で魔物を倒すためには今のままでは届かないと悟り、転生魔術で魔法による戦闘能力が最も高い第四紋を宿した体に生まれ変わる主人公は見事それを手にする。
しかし、転生したその世界では第四紋が一番下級の‟失格紋”になっていた。
今回は「マンガup!」というアプリの作品なのだが、なぜかここでは一つの話が数ページに分けられて公開されていた。(第一話①、第一話②的な感じで)
分けられたものをまとめてみると、一話は約60ページほどで漫画雑誌の一話とほとんど変わりがなかった。しかし二話目では、総頁数が56ページとなかなか多かった。
特殊な連載方法だなとは感じたが、一回のページ数が少なく区切りが多くなるため、途中で読むのが億劫になるWEB漫画の欠点が緩和されているようだった。
前置きがながくなってしまったが、そろそろ中身について触れようと思う。
設定世界観については、ありきたりな異世界ファンタジーで面白味はない。
しかし、読む前に想定していたものよりかは中身の設定が濃く、読みごたえはあった。
というのも、原作が小説だそうなのでこれは納得。
第四紋として転生したが何故かそこは元の世界とは逆に第一紋が優秀とされているという設定であったが、これもうまく回収されており、主人公が転生先の騎士団長レベルの相手を一瞬で倒すシーンや国宝レベルと言われる剣を作り出したときの周りの反応がとても面白かった。
がしかし、その面白さもストーリーの構成によってがくっと下がってしまっていたのが残念であった。上記の騎士団長レベルの人とは、12歳になった主人公が入学テストの実技で戦うのだが、そのシーンに至るまでの工程があまりに省略されすぎていたために見せ場であるそのシーンの魅力が十分に発揮されていなかった。
改善するのであれば、入学するまでの道のりをもう少し丁寧に描くといいと思う。
そして途中で出会った女の子たちのシーンももっと丁寧に描けていたらもっと面白く深みのある漫画になった。
書きたいシーンだけかくというのは、物語の起承転結の、”転起”しか書かれていないのと同じである。多くの人は”起承”の大切さを分かっていないのであろうが、ここを丁寧に丁寧に描くことで見せ場のシーンが映えるということをもう少し分かっていただきたいと思う。
しかし今回の作品は、WEB漫画であれば申し分のないストーリーではあると思うので
読んでみて損はないかなと思う。
興味が沸いた方はアプリ「マンガup!」で読んでみてください(^▽^)/
第16回 バスケ漫画「ワイルドクオーター」
「ワイルドクォーター」 小谷ケイゴ
絵柄:★★★★✩ オリジナル感ある
作画:★★✩✩✩ 正面、横はいいが全体的にまだまだ画力が足りていない
コマ割り:★★✩✩✩ アップ多すぎ ミドル、ロングが少ない
一コマに一人の構成が多い
一話の流れ
主人公、坂本琉星の中学、陸上部
大会でリレー
↓
バトンパスのミスによるチームメイトとの衝突
部を追われる?
↓
琉星のお母さん 息子の応援
爺ちゃんの登場「いつの日かお前の才能の輝きも周囲の皆を照らすことになるであろう!」
「誇りを胸に、翔ぶのだ琉星!」
↓
公園でバスケをしている子供を見て、昔やっていたバスケの過去回想にはいる
↓
幼馴染らしき二人と私立和笠高校へ入学
↓
スポーツテストの結果が話題になり色んな部活から勧誘が来る
↓
中学時代の同級生の久里聡が登場
和笠高校バスケ部を全国へ連れて行く宣言
↓
と思ったら、肝心のバスケ部は暴力事件をおこして去年ほとんどの部員が退部
↓
聡、バスケ部に向かうがミニゲーム?で敗北 金を請求される
↓
琉星登場 ワンオンワンを申し込む
バスケ漫画あるある。入学先のバスケ部が不良のたまり場と化しているという設定。
この作品の問題
・設定が入り組みすぎている
・一話の主人公の情報量が多い
・一コマ一人の構図
・展開の変わりが多すぎる
点と点を結ぶ線の部分を少なくして、書かなくてはいけない線をもっと丁寧に描く
琉星の陸上部時代の描写失くして、部活の勧誘部分から始めるか、スポーツテストの走り幅跳びで飛んでいる描写からの聡をだして、ライバルの存在、そしてそれらを通して琉星の人となりを読者に伝えていった方がいいかな。
それか、琉星の陸上時代の過去を少しだけ匂わせて今はまだ伏せておくとか。
一話は、主人公とこの物語の世界を知ることだけで読者はいっぱいいっぱいだからもっと単純に丁寧に主人公を中心に話を進めていってほしい。
そのために、琉星の設定を改めて書き起こして、キャラの性格と行動がぶれないようにする。そしてそれを矛盾なく伝えらえる分かりやすいストーリーを描く。
バスケには嫌な思い出がありやりたくない、だけど聡の「全国に連れて行く」と言い切るその強い信念に引っ掛かり、いい噂のないバスケ部へ向かった彼の元へ行く。
なんか、色々動機が一貫してないから読みにくいんだなー。
ーーサイコミ
第15回 「傷だらけのピアノソナタ」
「傷だらけのピアノソナタ」斎藤けいご(漢字読めなかった…)
ストーリー展開、作画、コマ割り、ここら辺は流石ジャンプ+クオリティかなという感じであった。展開が急ぎすぎていない。作画は作者自身のものになっている。コマ割りも個性があり、背景も怠っていないため、漫画というものを楽しめることができた。
しかしところどころ絵がぎゅうぎゅうになっているところがあるため、もう少し大きくコマを使ってもいいのではないかと思う。
主人公2の過去に触れるのが早かった気もしたが、主人公1の抱える心のとっかかりを無くし、ヒナ(主人公2)とピアノを弾く決意をするにあたってはここで触れるのが妥当ととはいえる。だけどやっぱりそこに至るまでが早すぎのような気がした。
主人公ルナが抱える問題の深さにもう少しだけ感情移入したかった。
そのためには、ヒナとのシーンの他にももっと「勝ちに拘るルナ」の姿を書いても良かったのかな。絶望の顔を書くとか。負けて逃げ出すだけでも十分ルナの精神の乱れはわかるけど、やっぱり読者側にとってはもう少し分かりやすく表現する部分がないとワッと圧倒されることができない。
人の細かい心情描写が軸のヒューマンストーリーなら細かい表情やセリフを使いわけて多少分かりずらくても、それがよりリアル感をますためいいと思う。
しかし、今回のような漫画での人物の挫折の場面や一歩成長するような場面では、成るべくわかりやすく表現したほうがいいと思う。
ルナの場合、試合で負けてからのシーンが弱かった。そこをもっとルナの心の深くまで触れられれば最後のヒナとのタイトル回収の場面が生きただろう。
ピアノ関連で「四月は君の嘘」でも読んでみるか。
まだ2話までだが、面白くなるだろうという予感がある。
しかしそれには、分かりやすく、そして感情移入できるストーリー展開が重要になってくる。
今後に期待したい。